子供の側湾症と「間違った姿勢認識」

子供側湾症と不自然な姿勢

小学4年生 Tちゃん。

25度、側湾症との診断当初、コルセットの使用により5度まで改善された。
しかし、使用を止め、姿勢のためにとクラッシックバレエを習い始めると、再び湾曲し15,5度に。

子供 反返り姿勢 施術変化
初回施術前(左)と、施術後(右)

左写真、初回施術前
背腰の反り、膝の過伸展、上半身が前にせり出た状態。
正面からは、上半身が大きく左に横ズレしていた。
今にも倒れそうな前重心を支えるのに、下半身の筋肉が異常に張っていた。

右写真、初回施術後
背腰の反りが半減、上半身の不自然なせり出しがおさまり、リラックスした自然な立位に変化した。

初回施術内容:頭部

Tちゃん、出産時、骨盤底に頭頂部があたっていた時間が長かったとの事。

2回目、3回目の施術では、頭部の歪みの他にも、仙骨などの歪みも表面化し、施術。

全身的な変化と共に度数も変化

ご相談に来られた時15.5度だった湾曲は、3ヶ月後に撮ったレントゲンでは
何と0.7度にまで変化。

背骨の曲がり レントゲン
施術回数8回

身長も6センチも伸びた。
通常、身長の伸びと共に湾曲が進行しやすいので、医師にも大変驚かれた。

施術経過
全体のバランスが良くなってきて、重心位置が前後左右とも中心に寄ってきた事で、
初回の脚の異常な張りも緩み、脚まで細くなった。

Tちゃんの場合、筋肉の拘束がまだ少なく、骨の変形が始まる前だった事もあり、大幅に改善したと思われます。

年齢、変形の程度、筋肉の固まり具合などで、変化はそれぞれですが、なるべくなら早い段階で施術を行う方が、より変化が期待出来ます。

成長期の間違った姿勢認識は身体を歪ませます

クラッシックバレエに限らずですが、幼少期からダンスなど続けている方で、レッスン中にする立ち方を、そのまま日常でも行っている方がとても多くいます。

それぞれの内容によって基本姿勢が違う様に、レッスン中の姿勢はあくまで「その運動のための基本姿勢」です。

普段の生活では、自然体で過ごす様に切り替える必要があります。

特に小さいお子さんや、真面目で、熱心な方ほど、日常生活もレッスンの時の姿勢を維持する傾向にあります。

成長期に身についた動きの習慣は、その後の身体を作ります。

Tちゃんには、施術と同時に、バレエレッスン時の立ち方と、日常での立ち方は違う事を説明し、他にも座り方の指導も行いました。また、お母様には、日頃から脚やお腹を冷やさないことの重要性などをお伝えしました。

残念なことですが、側湾症とバレエ、姿勢の誤認識と背骨の曲がり、負担に関するご相談はあとを絶ちません。

本記事はバレエや、ダンスなどを否定するものではありません。しかし、成長期のお子様の身体の状態(歪み)によっては、骨格の歪みを助長するリスクの高い行為となっている場合があります。「子供の姿勢がきになる」「側湾症と診断された」などでお悩みの方に有益な情報となることを目的に記しました。また、同じような悩みを抱えている方に、少しでも知って頂けたらと思い、リライトしたものです)

*側湾症について
側湾症は風邪や切り傷の様に完治する性質のものではありません。
マス目の歪みが影響している場合、立位での重心変化、それによる筋肉負担の少ない骨格状態で立てる事、生活していくことを目指すものです。

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