右顎の痛み マス目の歪みとトレーニング
トレーニング後に顎が痛い
40代 Hさん
ご相談内容
右顎が痛い
右顎が痛い。熱感はないが、腫れているような感覚。歯科検査では異常なし。
心当たり
以前にも似たような事があり、その時も今回と同じタイプのトレーニングを行った後から痛み始めた。
また、前回、今回ともトレーニング後に右腕の筋肉痛が強かったとの事。
施術経過
初回立位
頭部左傾げが大きい。傾げず頭を正面に置くことも出来るが、首肩が詰まった感じで苦しいとの事。
また前重心になってしまうため、倒れないように背面全体を反らし、全身的に力んで立っている状態。
施術箇所
頸部・肋骨2割、腰椎・仙骨8割。
2回目施術後
右顎の痛みは、ほぼなくなっていたが、頭部傾げがまだあり、全体に前のめりな状態。
3回目施術後
頭の傾げ、前のめりとも、ほぼなくなり、自然な感じで立っている様子。
Hさん、ため息をつきながら
「地に足がつきました〜(笑)やっと地上に戻ってこられた感じ」「顎も打ってるから、てっきり顎の歪みが出てきたのかと思ってました。でも、顎も腕も全然関係ない所ばかりの施術で、痛みが引いていく・・。いつもの事だけど、不思議〜」
Hさん、トレーニングのレベルを上げたことで、身体の強度は上がりましたが、全身的な締め付けも高くなり、まだある歪みの影響が強く出たようでした。

歪みが減ったら運動が楽に
Hさん、20代の時に事故で頭部、顎、頚椎を中心に全身を強打しており、15年以上前に骨格細分化調整を受けています。
ご相談当初の問題は当時、6割位の解消でしたが、Hさんとしては「普通にしてられることが夢のよう」とのことで、施術はお休みして、ご自身で色んな運動をしたりしながら、残り4割の不調改善に取り組んでいました。
歪みが大きい方の場合、運動内容によっては、身体の安定よりも、偏った筋肉の強化による全身的な締め付けが強くなり、きつい衣服を身につけているような息苦しさや、身体の偏りを大きくしてしまうことがあります。
運動以外にも、不自然な姿勢矯正や矯正下着、歯列矯正なども同様に歪みの置き所のない状態を作り、全身的な締め付けと、局所的に密度の高い状態が生じます。

Hさん、子供の頃から運動が気持ちいいと思ったことはなく、何で皆んな楽しそうなのか不思議に思っていたそうです。それでも運動嫌いはよくないと思い、大人になってからは、ジム通いや筋トレなどにもチャレンジするものの、望んでいない肩や太ももばかりが太くなり、胴体はフニャフニャ。不快感は変わらずだったそうです。
事故をきっかけにマス目の歪みを整えはじめてから、いつの間にか運動後の不快感がなくなってきたことに気付き、もう一度運動してみたくなったとのことでした。
しかし、長年の歪みで生じた筋肉のアンバランスも大きかったので、途中困難な時期があったり、その都度、骨格調整をしたり、個別指導でのトレーニングも併用しながら少しずつ体を作ってきました。
その甲斐あって、当初からは考えられない位に心身共に別人の様に変化した方です。
ここ数年は体調の安定した日々を送れていましたが、今回久しぶりに骨格調整が必要な歪みの状態でした。
「身体が不安定だと気持ちも不安定に」
トレーニングで身体が引き締まると、身体の安定度は上がりますが、まだ収まりきらない歪みの影響で、不調箇所が強く表れる事があります。しかし、反対に身体が緩み過ぎていても、不安定な肉体の影響を受けて、気持ちが不安定になる方もいます。
「どこも痛くないのに何かモヤモヤする感じの時って、出口のないような感覚になるんですよね。身体の痛みは、心当たりや原因があるので、そういう意味では痛みの方が精神的に楽なんです。きっとまたマス目の整体で回復できるだろうって思ってるから(笑)」

目標と現状のギャップを埋めるのに必要な骨格調整
中心軸整体で行う施術と個別指導トレーニングの並用は、身体の変化が加速します。
しかし、現状の肉体とのギャップが大きい方の場合(歪みが強く、本来の動きの再現が難しい)、一時的に不調が起きることがあります。
本来あるべき姿勢や動きに体が対応しきれないために起きてくることですが、こうしたタイミングで、マス目の歪みをさらに整えることで、多くの場合、不調の消失と同時に姿勢と動きの向上を実感されています。
10月1日に改訂版が出版されました。
構造的に正しい「姿勢」「身体の使い方」理論編 改訂版
構造的に正しい「姿勢」「身体の使い方」実践編 改訂版