肩甲骨の間の違和感〜姿勢の誤認識という原因

肩甲骨の間の違和感、痺れ〜姿勢、骨格との関係は?

「随分前から肩甲骨の間に何か違和感があって、いつも気になってたんだけど、最近痺れも出てきて。病院、検査も異常なし。でも、ジワジワーっときて、何か気持ち悪い」

Uさん、横からの立位

股関節前方ズレ

赤いラインは身体軸です。
身体軸とは、身体の形状に合わせた軸のことを言います。

これくらいの立ち姿だと、
「わりと姿勢がいいのでは」と思われる方も結構多いのではないでしょうか。

では、Uさんの骨格状態を見てみましょう。

次に、骨格本来の重心で立ててる状態を見てみます。

並べてみます。

右、本来の骨格状態と比べると「どうやら何か問題がありそう」と感じて頂けるでしょうか。

見比べると、Uさんの立位姿勢では、

・股関節の前方位と
・上半身の反り返り

が大きな違いである事が分かります。

この上半身の反り返りにより、過剰に肩甲骨を中央に寄せる状態になっています。

ご相談内容の「肩甲骨の間の違和感」はあって当然の状態です。
長年のこの姿勢により、背骨の圧迫と、固まって張り付いたような凝りで、痺れも起きてきたようです。

慢性的な僧帽筋の短縮緊張の蓄積ですが、姿勢(立ち方)、身体の使い方、歪みなど複合要因により引き起こされます。

筋肉主導の姿勢で老化が早まる

「股関節の前方位と上半身の反り返り」は、背骨本来の生理的湾曲というカーブを崩し、重心のズレにつながります。

左の二人、頭部中心から垂直に引いた線が、股関節を通り、頑丈な踵があります。骨に身体の重さが乗っているので、不要な筋緊張なく快適に立っていられます。

右の二人、身体を垂直に通る線、頭部の中心から真下にあるのは、足部前側です。前のめりになる身体を倒れないように多くの筋肉を固めて立っています。

年々身体が硬くなりながら、身長が低くなるのは、こうした筋肉拘束の蓄積による圧迫、締め付けによるものです。また、骨格を中心としていない姿勢では、姿勢維持の筋肉の使用度が低いため、不自然で使いにくい筋肉状態になり、痺れや関節可動低下など、加齢に伴う諸問題の原因と考えられます。

右は背骨本来のカーブのある状態です。左はカーブの崩れていく姿勢、立位状態です。高齢になるほど、このようにカーブの崩壊が強くなっていきます。

構造的に正しい姿勢、骨格状態の理解が必要

こんな小さい時から、構造的に不利な立位姿勢が始まっています。

子供 反返り姿勢 施術変化

左:施術前 右:施術後

歪みの影響が強い場合は、施術が必要です。歪み以外に、姿勢の誤認識(習い事や、間違った姿勢指導によるもの)などがある場合も、まだ筋肉が固まっていない子供のうちに、構造的に正しい姿勢、構造的に正しい動きの理解を進めることが最も効果的です。

マス目の歪み年代変化

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