「ふくらはぎが異常に張る」〜下の向き方と重心変化

立ち仕事でむくみが悪化?何気ない動きに原因が

20代 Aさん

ご相談内容
元々慢性的な脚のむくみが強かったが、立ち仕事を始めてからさらに悪化。
ふくらはぎだけでなく、足根部も腫れ、座りから立ち上がる時など、動き始めに足部が痛む。

施術後
前のめりな重心が骨格主導となる立ち位置に変化し、パンパンに張っていた筋肉状態も変化。脚の張りも減少。

Aさん「楽に立てる〜」と喜んでいましたが、挨拶、会話中、物の持ち方などの何気ない動きから、「頭部を前下に落とすような動き方」が普通になっている様子が見られました。

Aさんの仕事内容
・長時間の立ち作業
・腰の高さの作業台での細かな手作業

再現してもらうと、頭を前下に落とした体勢。

現状のままだと、将来的に脚のむくみだけでなく、首を中心とした様々な慢性症状を引き起こす可能性の高い環境です。

施術で静止立位での骨格状態がよくなっても、体の使い方、間違った動作、癖などにより不快状態の改善が進まないことがあります。そこで後日、Aさんには、個別指導を受けて頂きました。

下の向き方により変わる、重心の変化を感じてみる

「構造的に正しい姿勢 構造的に正しい身体の使い方<理論編>」改訂版編のP86、141のイラストから、Aさんの仕事中の体勢が、どのような状態なのかを確認してもらいました。

左がAさん、右が下の向き方を修正したイメージ
(実際はスマホを見る時の動き)

スマホを見るときは腕と目を使う

次に、ただ普通に立っている時の、着地感や姿勢の感じなどを確認して頂き、「正しい下を向く動き」を行なってもらいました。

何度か繰り返していくとAさん「??何か・・違う」

再びいつもの自分の動きをしてみる。「なる程、違う!」

次に同じ様に、正しい動きと、いつもの自分の動きの時、「重心、体の緊張、重さを支える箇所の違い」を感じてもらいました。

間違った使い方をしている時、重たい頭に引きずられるように重心が前方に傾斜し、傾斜する身体を精一杯引き止め、支えているのが、「ふくらはぎ」であることを、Aさん実感。

「正しい動きの方は、身体が崩れない感じで、いつもより何か安定してる」

今までと違う筋肉が働くので、初めは違和感や体の使いにくさを感じますが、正しい動きに体が慣れてくると、これまでの動きの方が、不快なことに気付きます。

正しい下の向き方、練習方法
耳の穴を中心点にして、初めに眼球でしっかり下を見てから、足りない分、頭を下向きに傾斜をしていきます。
この時、頭蓋骨と首の際が初めに動くように意識します。

耳を中心に頷く

「挨拶、頷き」のたびに首を痛めている

また、Aさんは「挨拶や、頷き」のたびに、頭を前下に押し下げるような使い方をしているため、このことも、身体をブレさせる原因になっていることをお伝えしまた。

挨拶を下のような動きでしている方、多くいます。

間違った頷きは首を痛める

「癖というか〜やっちゃってますね〜えへへ」

実際は、股関節が使えていないことにも原因がありますが、できるところから一つ一つ、取り組んでいきます。

骨格細分化調整で骨格的に良好な状態に変化してきても、体の不難となるような動き方や癖、間違った姿勢認識などが強いと、不快状態がいつまでもなくなりません。

こうしたことを言葉だけで伝えるのは限界があり、大変もどかしい思いできましたが、2016年に出版した書籍と個別指導トレーニングで、より良く伝えやすくなりました。


2022年10月1日に改訂版が出版されました。

構造的に正しい「姿勢」「身体の使い方」理論編 改訂版
構造的に正しい「姿勢」「身体の使い方」実践編 改訂版

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