ドライブ後の背中の痛みと乗り物による疲労
背中の痛み、身体の力が抜けない
Aさん 20代 女性
ご相談内容
2週間前から始まった背中の痛みが治らない
Aさん、全身的にパンパンな感じで、何か微緊張が継続しているかのような力が抜けない身体の状態。
運動歴のない方なので、ないだろうなあとは思いつつも、何か打撃系のスポーツやトレーンングなどをしなかったか尋ねましたた。
特に心当たりはないとのことでしたが、
「ドライブに連れてってもらった翌日から痛くなったんですけど、いつもより歩いたりしたからですかね?」
とのこと。
それを聞いて納得しました。よく聞くと、凸凹道、かなり長時間のドライブだったそうです。
原因は後部座席で揺られていたことによる微振動の蓄積です。
新幹線や長距離バスの移動後、同様の身体の状態になるケースはよくあります。
衝撃の蓄積が筋肉を硬くする「微細むち打ち刺激」
微振動とは言え、長時間繰り返されると、身体には何かしらの影響を及ぼす「ある種の衝撃」になります。
座って揺られているだけで?何で?と不思議に思われるかも知れませんが、
「立ってる時に比べて身体が緩んでいる座りの状態」
で乗り物の揺れが長時間加わる時、その微妙な揺れに対して自分の重心を感じていないと、
「揺られることで微妙に起き続ける身体のしなりを無防備な状態で受け続ける」ことになります。
打撃系のスポーツをしたことのある方ならわかりますが、打撃がくるのを感じると身体は無意識に全身を固め、防御します。
ただ普通に歩いている時と、走る時とでは身体の緊張感が違うのも同じで、着地時の衝撃を受け止めるのに無意識に身体を固めて衝撃に対応しようとします。
長時間の移動後の疲れ、だるさの原因
乗り物に乗っている時は、着地による地面からの衝撃ではなく、ブレーキやカーブなどによる前後左右から揺さぶられる衝撃が起きています。
微細なむち打ち刺激といったところでしょうか。
それも座りでリラックスしている身体に長時間続くので自覚しにくいため、何で疲労しているのかわかりにくいのです。
何となく長時間の移動はだるくなる、疲れる、と感じるのはこうした要因が大きくあります。
Aさん、施術後は不自然な身体の緊張もなくなり、「普通に立ててる〜(笑)」と喜んでました。
日常生活の中で不必要に身体を固めて立っていることが、揺れに対して身体の重心を利用出来なくなっていることの根本原因にあることをお伝えし、大変納得してお帰りになりました。
骨格主導で立てない大人は筋肉主導で立つため、拘束で固まり、重心感覚が低下する
赤ちゃんの頃は、点で立ち、揺らいでいる
身体の力が抜けないと、自分の重心が感じにくくなる